カスタマー平均評価: 5
極上の和菓子のような・・・ 今市子さんの絵柄のせいか、しっとりと、しかもしっかりとした心理描写で綴られる話に胸の奥がきゅんとします。
今のBLモノにありがちな安易で際どい表現が一切無くても、いや、むしろ無いからこそ、登場人物たちの「好き」という気持ちとそれに伴う不安・苦悩がひしひしと伝わってきます。
最終話の「僕らの季節」は、もう一度高校生にもどって恋愛をやり直したい!&なぜ私は女に生まれてきてしまった!?と身悶えさせる秀作です(笑)
どれも結構昔に描かれたものですがそんな事は微塵も感じさせない、玄米茶でいただく極上の和菓子のような作品ばかりなので、私のように年齢がいった方にもすんなりと受け入れることができると思います。かなりお薦めです。 ファンは必読!ファンじゃなくてもぜひ一読! 「箱」がテーマの連作5本と読みきり4本(うち2本はシリーズ?)の盛り沢山の一冊。 今さんの作品では短編や連作に近いシリーズの方が好きな私には、大満足の一冊でした!BL的要素はありますが、微妙なこころの描写を丁寧に描いた作品ばかりなので、 苦手な人でもあまり気にならないと思います。 むしろそれだけで敬遠してしまうのは、絶対にもったいないと思いますヨ! 今市子さんの作品を始めて読む方には最適かと思われます。 個人的には「図書館で会いたい」と「花曇り」のシリーズ(?)が特に好き。 高屋さんと小林くんの話しを、またぜひ読みたいなあ! 五つの箱の中身は・・・ 今市子さんのBL初期作品9作掲載。 BLっていってもどきつくないのである意味安心。 私がお勧めの作品は「落日」 言葉が不自由な絵描きと画商の恋―― 絵描きの台詞はたったふた言だけなので目で語り、彼等の静かなる情念が重なり合う瞬間が映画のワンシーンのようで印象的。 ぜひ一読してみて下さい。 面白いですよ☆ 9話入った短編集です。 私は「君といつまでも休日」という話がちょっぴり笑えて、かわいらしい話で好きです。 この作家さん絵はシンプルで綺麗。現在描かれているものはもっと綺麗になってますが。話も謎かけ、切なさ、おかしさの要素が入っていて、とても楽しめます。人の心情、心の傷を描くのも上手な方です。登場人物も一見普通の人、だけどひと癖ある人物が多くてそれが面白おかしくて愛着湧いてしまいます。 参考に簡単ですが・・・・・・ 1、言葉が不自由な絵描きと画商 2、ミニチュアサイズになってしまった男と地味な同級生 3、社内勢力争いの中での話 4、亡くなった父の実子と養子 5、サークルの先輩後輩 6、図書室の事務長と元恋人、そしてバイト君 7、6の2人の大学時代なれそめ。 8、兄妹に振り回される妹の同級生 9、同じ部活の2人。その先輩。 といった感じの話たちです。 百鬼夜行抄もとても面白くて好きですが、こういった作品もとても面白いです。 私もこんな恋がしたい!! ボーイズラブといってもドギツイ表現の多いいやらしいものではなくて、むしろ今の少女小説よりも純情な男たちが出てきます。 報われない思いを抱えて煩悶とする姿は一途でちょっと胸キュン(笑) 不器用なそれでも素敵な男たちの話がいっぱいです。 是非是非皆さん、ご一読あれ!!
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