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[ 文庫 ]
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かっこいいスキヤキ (扶桑社文庫)
【扶桑社】
発売日: 1998-10
参考価格: 620 円(税込)
販売価格: 620 円(税込)
( 在庫あり。 )
中古価格: 360円〜
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カスタマー平均評価: 4
かっこいい描写はゼロ タイトルとは正反対にこの漫画に登場する人物にはセコくてしみったれた者が多い。しかしクセのある画風で大真面目に情けないセリフを発する場面には笑わずにいられないユーモアがある。孤独のグルメと比べるとアレだが十分面白い。 買いです。 思えば、振り返ること20数年前、本書の初版を手に取ってしまったばかりに、一見どこか今まで読んでいた漫画とは趣きを異にする「ガロ」の存在を知り、物心ついてから何の疑問を抱くことなく愛読していた「チャンピオン」や「ジャンプ」に飽き足らなくなってしまいました。そして、綺羅星のごとき作家陣を知るに至り、いつの間にか物事を斜に見るようになり、それから月日を重ねること幾星霜、いまでは取り返しのつかない・・・となにもかもを本書のせいにするつもりはありませんが、そんなインパクト(爪あと?)を一人の中学生に残した本書は今でもたまに手に取ると、思わずそんな感慨にとらわれる一冊です。 実はシュールな漫画 まず視点の発想に苦笑しました。この漫画は、いい大人が日常のささいなことを懸命に取り組んでいるお話を中心に構成されています。一見すると「熱い漫画」ですが、実は人の心理を冷静に捉える「シュールな漫画」だと感じました。 発表から20年以上経ってもオモシロイものはオモシロイ チマチマとした重箱の隅をつつくような情けないオカシサを描かせたら、日本一?のコンビ泉昌之の初期作品集。80年代初期に発表された作品が中心である。
トレンチコートの男が夜行列車で駅弁を如何にして上手に食べようとひとり悩む姿を描いたデビュー作『夜行』。「みんなテメーがどれだけ(スキヤキの)肉喰うかばかり考えやがって」と主人公(=学生時代のトレンチコートの男)が心の中で絶叫する『最後の晩餐』etc。習作的な作品、読者の年代によっては笑えない作品も確かにあるが、トレンチコートの男が主人公の作品は時代を超えたおもしろさがある。
不器用で几帳面な線で描かれる絵も好き嫌いが分かれるかもしれないが、マンガ好き(特に大人)であれば避けて通ってはならない作品ではなかろうか。
孤独のグルメにはまった人におすすめ この本には孤独のグルメの原点のような作品が何点か収録されてます。
個人的にはこっちのトレンチコートのハードボイルド風の
主人公の紳士のほうが好きです。
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[ 文庫 ]
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豪快さんだっ! 完全版 (河出文庫)
・泉 昌之
【河出書房新社】
発売日: 2008-04-04
参考価格: 693 円(税込)
販売価格: 693 円(税込)
( 在庫あり。 )
中古価格: 347円〜
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・泉 昌之
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カスタマー平均評価: 3
人を選ぶと思います 豪快さんの竹を割ったようなキャラクターは好感が持てるのですが、
良くも悪くも80年代の雰囲気ですので、もともとのファンや時代を感じたい人向けかと思います。
原作者は同じですが「孤独のグルメ」のようなノリを期待するとがっかりするかもしれません。
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[ コミック ]
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孤独のグルメ 【新装版】
・久住 昌之
【扶桑社】
発売日: 2008-04-22
参考価格: 1,200 円(税込)
販売価格: 1,200 円(税込)
( 在庫あり。 )
中古価格: 1,100円〜
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・久住 昌之
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カスタマー平均評価: 4.5
お勧めです。 輸入雑貨商として小回りのきく活動が可能な主人公が、様々な食事をする。グルメマンガというよりも、何か業を抱えた主人公が、食事をすることで何か救われた気持ちになるところを描く。独りで食べることの豊かさを再発見させてくれる。 見知った異世界へようこそ 本作に登場する店達は、
普通の食堂のはずなのに、ちょっとユニークだ。
寿司屋、居酒屋、焼肉屋……
それだけ聞けば、普通の店に思えるだろう。
ところが、実際に入ってみると、印象が変わる。
それは店員や客の雰囲気だったり、
メニューの内容だったりする。
極々当たり前の光景が、ちょっとした異世界に思えてくる。
でも、それは別に奇抜な世界ではないのだ。
何故なら、それは結局誰かの日常だから。
それが自分の日常とは違ったから、異世界に思えた。
そんな、見知った異世界の物語。
そして、この店を出た主人公は、
二度とその店に来ることはないだろう。
何故なら、その店の世界は、自分の日常ではないから。
店や客の行く末に思いを馳せながらも、
自分の日常に帰っていく。
そんな、どこにであるはずの光景が、
新鮮に感じられるのは
本作ならではの魅力だろう。 日常の独り身食生活を描いた特異な作品 普通はマンガにならないような日常の独り身食生活を描いています。
普通のマンガをハリウッド映画に例えるなら、
通好みの日本映画のような特異な作品だと思います。
私は一人で店に入るのが好きでは無かったのですが、
この本を読んで、一人でもいろんな店にチャレンジしてみたくなりました。
決して万人受けする作品では無いですが、
子ども向けのマンガに飽きた大人は読めば、
たとえそれほど面白くなくても話のネタになるので良いのではないでしょうか。
日常エッセイ風食事するだけマンガ 決してグルメマンガじゃありません。
中年男がひとりで
ただ淡々と食事を注文して食べるだけ。
美味しいこともあり、
失敗することもあり。
実在する店とメニューらしいのですが
明確にして太鼓もちになることもなく。
けなすわけでもなく。
ただ、淡々と注文して
食べ続けるだけなのです。
でも、それが面白い。
じつにじつに味わい深い。
それは、これが“エッセイ””風だから。
私小説、純文学の流れと言ってもいいです。
さりげない日常を、
克明に味わい深く描く。
萌えだのバトルだの世知辛い世の中、
こんなホっとする作品は重要ですよね。
美味しいからと 井之頭五郎の食事スタイル 「モノを食べる時はね、誰にも邪魔されず自由で、なんというか救われてなきゃあダメなんだ。独りで静かで豊かで……」
これは本編中の井之頭五郎の台詞だが、この漫画はつまるところこの一言に集約されると思う。
本作は主人公である井之頭五郎が、仕事で出た先々で色々な食事をとる、その風景を描いただけの漫画だけど、その様子はまさに上記の台詞そのもの。
メニューに対してあれこれと想像を膨らませてみたり、食堂の客層を観察して色々と妄想してみたり、おかずの組み合わせに迷ってみたり……。
飯を食う時の五郎は、本当に自由で、独りで、静かで、豊かなのだ。
彼にかかれば、コンビニ弁当だってその対象になってしまう。
決して面白いストーリーがあるわけでもないし、こちらに驚きを与えてくれるわけでもない。山場など存在しない。
でも、この漫画からにじみ出る空気は、そうそう味わえるものでは無いと思う。
色々な意味でいい匂いのする漫画です。オススメ。
しかし、それにしても五郎は大食漢だよなあ……。
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[ コミック ]
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かっこいいスキヤキ
・泉 昌之
【青林堂】
発売日: 1996-07
参考価格: 1,223 円(税込)
販売価格: 品切れ中
中古価格: 646円〜
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・泉 昌之
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カスタマー平均評価: 0
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[ 文庫 ]
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孤独のグルメ (扶桑社文庫)
・久住 昌之 ・谷口 ジロー
【扶桑社】
発売日: 2000-02
参考価格: 630 円(税込)
販売価格: 630 円(税込)
( 在庫あり。 )
中古価格: 189円〜
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・久住 昌之 ・谷口 ジロー
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カスタマー平均評価: 4.5
お腹が空いてきます(笑) 主人公が外回りの仕事をしたとき、初めての町で土地勘も無く「さてどこでメシを食おう」と、目星をつけた店に入って出てきたメニューを食べる。
毎回だいたいはこういうパターンのお話し。
しかし実に美味しそうに食べるのです。
食事だけでなく、その土地、その町、その店の空気や雰囲気まで肌に感じられそうに描写されてます。
「食事はただのエサじゃない」と言う事を実感させられます。
このレビューを書いている間も何か食べたくて仕方が無いです。(笑) アンチ「美味しんぼ」:「豊かな食事」について ウンチクに走る「美味しんぼ」とも、包丁人対決の「味平」とも全く別の食漫画パラダイムを地味に提示した傑作マンガ。行き当たりばったりにサラリーマンが出会うそのへんの料理屋での「食」の味わいを描いた日常感が素晴らしい。
この漫画を通して、魯山人をルーツにした「美味しんぼ」的食い道楽のスタイルが、いつの間にか誰もが「通」をお手軽に気取る嫌らしさになって、グルメ情報として世間に充満していたことに気づかされた。魯山人の風狂も僕はスタイルとしては認めるが、中途半端に素人が真似るのは単に無粋である。この漫画に描かれているような自然体のリアルさの方が今の時代にはあってますね。なんでもない定食屋の料理を美味そうに描く作者の力量、ウンチクに流れがちな料理の説明を最小限に抑えた編集者のブレの無さに拍手。 女性でも楽しめると思います 「美味しんぼ」のようなグルメがでてくるわけではなく「味いちもんめ」のように登場人物にドラマがあるわけでもないのですが食べ物を扱った作品の中では何故か一番好きです。
ドラマは無いけど風情がある
グルメは無いけど一番食べたいものがある
って感じかな。
この作品が好きな人には安部夜朗の深夜食堂もウケそう☆ そこなかとなく書き綴れば・・・。 独身のサラリーマンがご飯を食べに行ってそこで遭遇するいろいろなことをただなんとなく書いているだけです。
レビューがよかったので、読んでみましたが、私は何度も読み返したくはなりませんでした。
なんの主義や主張もない、ただまったりとご飯を食べる。
でも、こんな時間が忙しい人にとって大切な時間なのかもしれませんね。
一話一話が8ページの読みきりなので、時間のない人の細切れの時間に読むにはうってつけです。 素晴らしい食の物語。 個人貿易商の主人公が行く先々で
ただひたすら、淡々と店に立ち寄って
食す、ただそれだけなのに
そこにある人情、風情、土地柄、孤独
までも感じてしまう
名作でございます。
グルメ系の漫画は兎に角、リアクションが大袈裟だったりしてわたくし
苦手なのですが
これはその大袈裟さが無く
落ち着いて読めます。
まさに大人の為の食漫画、です。
しかし主人公が思いのほか
食べたいものにありつけていない(ライスが無かったり)
のはご愛嬌でしょうか。
そして和菓子屋での豆かんは異様なまでのリアリティを誇っております。
是非ご堪能くださいませ。
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[ コミック ]
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散歩もの
・久住 昌之 ・谷口 ジロー
【フリースタイル】
発売日: 2006-03
参考価格: 1,155 円(税込)
販売価格: 品切れ中
中古価格: 1,799円〜
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・久住 昌之 ・谷口 ジロー
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カスタマー平均評価: 4
散歩好きが描いた「大人の道草」の短編集 平日日中に何となくブラブラと散歩する楽しみが詰まった作品。よく知っている気になっていた場所にふとした歴史や文化を感じさせる小さな発見をして、昔の人々の生活に思いをはせる、常連達が通う小さな美味い店と出会う、旧友とばったり再会する、etc.・・・。
散歩を趣味にしている私が「そうそう!」と頷いてしまう散歩漫画だが、特に「この坂いいなあ」という「坂を味わう」楽しみが描かれていたところは、この原作者も相当、散歩好きだなと感心させられました(笑)。
妙に生活感やドラマ、メッセージが盛り込まれていない淡々としたストーリーが、逆に日常感を醸し出していてリアルです。商業漫画誌だと不可能な表現だと思います。
勤め人が平日昼間にブラブラすることが難しく、「大人の散歩」を標榜するタウン情報が街に溢れていても、それは広告と商売のための情報ばかりであることが透けて見えてしまうこの時代。「通販生活」なんていう雑誌で、こういう「無為な楽しみ」をさらっと表現してみせた編集者と作り手達は、本当に大人だと思います。
なお、東京を舞台としたお話ですが、散歩の醍醐味は土地によって違うんですよね。他の土地を題材にしたこういう漫画にも出会いたいですね。 孤独のグルメほどのインパクトはありません 「孤独のグルメ」が好きで同じようなものを期待して購入しましたが少し期待はずれでした。
東京に住んでいないからっていうのも理由かもしれません。
散歩が好きな気持ちは共感できます。
都会で散歩しよう この漫画は、ゆったりと東京を散歩する中年男性のお話です。?失われたモノへの悲しさ、失われなかったモノへの愛しさ?こうした気持ちは、都会で散歩をするといっそう強くなるのかもしれません。ノスタルジーに包まれた心温まる一冊です。 日常のお話 連作というわけではないので比較すること自体が無意味なのは分かっているのですが、
どうしても同じ作者の「孤独のグルメ」と比較してしまいます。
初めての店で食べるという明確なテーマと、あくの強い独身男の自己中心的な心のつぶやきが面白い「孤独?」に比べると、
本作品はただ見知らぬ街を歩いている、さわやかで平凡な男の日常描写って感じで、物足りなさを覚えます。
そこに味わいが無いわけではありませんが、薄味です。
ほっとする一冊 「孤独のグルメ」の名コンビがその持ち味を発揮して、安心して読める作品となっている。ただ、「食べる」ことの魅力を存分に描いた前作と比べると、少しインパクトに欠けるか・・・
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[ コミック ]
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芸能グルメストーカー
・泉 昌之
【コアマガジン】
発売日: 2006-09
参考価格: 1,365 円(税込)
販売価格: 品切れ中
中古価格: 1,180円〜
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・泉 昌之
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カスタマー平均評価: 4.5
何でここまで調べるのか? 本書はマニアックであり楽しくもありながら子供には決して見せられない大人の漫画です。それにしても、芸能人情報は数々あれど筆者は何故ここまで調べるのか、私には疑問です。また、筆者がよく法的に訴えられないものだと感心しています。 妄想漫画 この漫画の主人公は、まず女優やアイドルが好んで行く食堂やレストランなどに行きます。そして、彼女たちが注文するメニューを食べます。そこから、彼女たちの性格や日常生活を勝手に妄想します。その妄想はとても大袈裟ですが、妙に説得力があります。読み始めると止まらなくなる「楽しい漫画」です。 中年男の妄想爆発!! 未読の方のためにネタにされた芸能人を全てあげてみる。
中山美穂から始まって、菊川怜、優香、井上和香、米倉涼子、杉田かおる、渡辺満里奈、竹内結子、上戸彩、若槻千夏、YOU、小泉今日子、工藤静香、さとう珠緒、奥菜恵、矢田亜希子、宮沢りえ、安達祐実、小池栄子、田中麗奈、篠原涼子、梨花、華原朋美の23名。
上は杉田かおる(それとも生年月日不詳のYOUか?)から下は上戸彩まで。うーん、40歳前後の中年(自分も含めた)にはたまらない人選だ。
これまでも、このコンビは『食べる』ことをテーマにして、情けなさやトホホ感、そしてジワジワとくるおかしさが溢れる作品を世に送り出してきたが、それに中年の妄想と思い込み(殆どが下半身ネタ=性欲)が加わったこの作品、おもしろすぎる。きっと、描いて(書いて)いても楽しかったに違いない。
相変わらず几帳面で不器用な線で描かれた数々の芸能人も、最初は似てないなぁと感じたのだが、繰り返し読むうちにソックリに見えてきたのは何故だろう。実は特徴がよく捉えられているのだろうか。
デビュー作「夜行」から登場しているトレンチコートの男(本郷)も相変わらずいい味出している。
男の私は、著者の妄想と思い込みを手放しで楽しむことができるのだが、女性にこのおかしさはどの程度理解されるのだろうか…。ということで、このマンガは男限定か?
この決め付けがよい 久々の泉昌之節!アイドル行きつけの店に行って、そこでの料理をもってアイドルの本質を考察するという企画。
しかし、そのきめ付けが実によい。ラーメンのこってり具合で性格を考察し、てんぷらの味で恋愛感を見極める。その妄想感が実に泉昌之なのである。
内容は、非常に濃い。どの店にも行ってみたい。労作であり良作。買って損はないことは保証する。 持ってても買い。 平成の「黒い藤子不二雄」、泉昌之の新作です。女性芸能人のお気に入りの飲食店で実際に食することで、彼女たちの、性生活(妄想を多く孕む)を含む本質に迫るという企画ですが、そこは泉昌之、「夜行」以来の「本郷番」が寄り道や沈思黙考を交えつつ遊んでおります。また、訪ね歩く飲食店についても歯に衣着せぬ感想を述べ、芸能人と食べ歩きが好きな人には東京を訪れた際のちょっとしたガイド・ブックとしても機能するのではないでしょうか。しかし、なによりそれを語る泉昌之自身がすでに、そこで語られるどのお店にも負けない老舗の味を楽しませてくれる、そんな一冊になっています。
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