まんが文庫店

また最終話が掲載されているので、あの伏線は何だったの！？って
思ってた人は是非読んでください。多分びっくりするかも？
幻の最終回
　タクシー運転手と乗客の人間関係。物語はほとんどがこの物語を中心になる。
　たまに、手塚治虫的な恐怖系話が入っているが、どちらかといえばこの手の「恐怖系」の話が好きだ。人間関係を題材に扱った物語より、不可思議な事態を取り扱っている方が手塚治虫らしさがあるように見える。

　「火の鳥」や「鉄腕アトム」などが代表作としてあげられることが多いが、自分にしてみると、命の重さや不可思議な事態、親子の絆などが複合されるシリーズ短編の「ブラックジャック」や「ミッドナイト」がすぐに念頭に上がる。

　ただ、医療現場であるがゆえに触れなければならない「生命」を重視することになる「ブラックジャック」よりかは、テーマを気にすることなくただただ乗せる乗客との対話を書くだけの!「ミッドナイト」の方が気軽に読める。
　晩年の作品だが、今までの手塚治虫が凝縮されているというわけではなく、肩の力を抜いた気軽な作品に思える。

　一話完結型なので、見かけることがあれば一編でも読んでみて、ミッドナイトを楽しんで欲しい。