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[ 文庫 ]
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項羽と劉邦 (3) (潮漫画文庫)
・横山 光輝
【潮出版社】
発売日: 2001-01
参考価格: 660 円(税込)
販売価格: 660 円(税込)
( 在庫あり。 )
中古価格: 1円〜
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・横山 光輝
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カスタマー平均評価: 0
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[ 文庫 ]
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白眼子 (潮漫画文庫)
・山岸 凉子
【潮出版社】
発売日: 2006-06
参考価格: 600 円(税込)
販売価格: 600 円(税込)
( 在庫あり。 )
中古価格: 1円〜
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・山岸 凉子
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カスタマー平均評価: 5
大傑作あらわる これは作者の実体験ではないかと錯覚するくらいリアルな話である。
そしてこの話からうける感銘は純文学のものだ。
『日出処の天子』に比べて最近の絵はどうかと思っていたが、
この作品に関しては現在の絵柄がとても合っている。 ワイズ・アイズ・シャット 占い、オカルトの類は本気で信じていないのだが、エンターテインメントとしてよく出来たものなら歓迎だ。盲目の運命観相・白眼子は、小さな災難を小さな幸福に変えるのが自らの存在理由であるとのたまう。しかし、障害は避けようとしたところで、遅かれ早かれやって来る。問題は、如何にして受け止めるかだ(それが簡単に出来ないから、我々凡人は苦しむ)。身の丈を超えた幸運を望めば、隅に追いやられた災いが必ず大きな不幸となり、襲って来るとは彼(正確には、作者である山岸凉子)の言。どんな占い師や宗教家、霊感師より、白眼視の言葉は説得力を持つ。内容とは関係ないけれど今回、私は作者の名前を四半世紀以上も「涼子」と間違って覚えていたことに、大いにショックを受けた。 「災難をさけようさけようとしてはいけないんだ」 表題作「白眼子」の主人公は、盲目の霊能者(?)。彼の数奇な生涯を、戦災孤児の少女の視点を通して描きます。
たった百五十ページしかない作品ですが、ものすごく深い、静かな衝撃に満ちています。2000年に「コミックトムプラス」に連載されていた時読んでいたのですが、いま改めて読んで、不覚にも人前で涙を流してしまいました。
主人公は依頼人の運命や、行方不明者の消息を言い当てる仕事をしています。それはけっしてエキセントリックな超能力ではないし、格好良くもない。言ってることはしごくマトモで地味。それなのに、読む者の心を揺さぶるのです。
人間に対する信頼、過酷な運命から逃げずに生きる勇気を与えてくれる本です。どんな年齢の方にもすすめたい。年を取れば取っただけ、この作品から読み取れるモノは大きいと思うから。
とっても短い作品ですが、漫画家・山岸凉子の偉大なマイルストーンだと思います。私も、この作品に勇気づけられた一人ですから。 二人の異能者 あるファンサイトで絶賛されていたので購入しました。この作者特有と言われている「怖さ」はないので、それを期待している読者(タイトルも怖そうだし...)には肩すかしです。が、主人公のように静かに、強く、心に残る作品。私は、「日出処の天子」で山岸涼子のファンになったのですが、この白眼子の主人公は、いわば、うまやどの王子のアンチ・テーゼみたいな存在のように感じました。両者とも異能者なのですが、その生き方は対極的です。
他の山岸作品についてですが、そのファンサイトでは、せりふ以外の書き込み部分が楽屋落ち的で感興を損なうという意見がかなりありました。私は、それは、作者からの警告じゃないかなという意見です。のめり込んで、主人公を盲愛してしまうファン心理に対するけん制 --「これは漫画なのよ」というメッセージじゃないかと。うまや戸の王子も、謀略を語る場面では「蛇のように邪悪」に描かれています。それでも、超能力者なので、スーパー・ヒーローになりやすいですよね。それが、作者の心の中に残っていて、コインの裏面(表?)のような白眼子の物語を語りたくなったのではないでしょうか。
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[ 文庫 ]
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宗像教授伝奇考 (第3集) (潮漫画文庫)
・星野 之宣
【潮出版社】
発売日: 2004-03
参考価格: 600 円(税込)
販売価格: 600 円(税込)
( 在庫あり。 )
中古価格: 1円〜
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・星野 之宣
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カスタマー平均評価: 5
日本版インディージョーンズ と言っても差し支えない位に面白いです。
もっと言えば、インディージョーンズよりも面白いと思います。
何しろ自分の生まれ育った日本に関連した内容ですから。
神社や古代日本に関する情報収集について知人と話した際に、幾度にも渡って勧められ宗像教授シリーズは知る事になったのですが、関心事の全てを満たすものではないにしても教えて頂いた方には感謝できる程です。
フィクションである事を大前提とは言え、事柄や記録などの関連性にも努力が払われて居り、読み手の関心を引き付け“もしかしたらこの部分は本当ではないか”と思わせる浪漫溢れる内容に間違いありません。
見覚えのある資料も多く在り、主観の想像力に頼らざるを得ない活字のみのこの類の書籍よりも余程大きい説得力を持っています。
漫画の偉大さを感じる瞬間です。
お勧めします。
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[ 文庫 ]
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燕京伶人抄 (潮漫画文庫)
・皇 なつき
【潮出版社】
発売日: 2004-10
参考価格: 720 円(税込)
販売価格: 720 円(税込)
( 在庫あり。 )
中古価格: 1円〜
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・皇 なつき
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カスタマー平均評価: 4.5
モダンガールと京劇 1920年代の中国は、辛亥革命と第一次世界大戦の混乱がおさまったものの、日本や欧米列強の影響、軍閥の地方支配、政治の腐敗に悩んでいました。その一方で自由主義や共産主義など様々な思想が入り、魯迅などが活躍し、若者を中心に新しい時代を切り開こうという気風に満ちた時代でもありました。 このマンガは中国の最も伝統的な京劇に生きる役者と、新しい時代の風を受けるモダンガールたちが織りなす青春劇です。伝統と革新が混在し衝突し複雑に絡み合う1920年代の北京を舞台に、京劇の役者、女子学生、劇作家、モデルなどが悩み、傷つきながらも一生懸命に生きる様を華麗な筆でいきいきと描いています。 かっこいい 時代背景などは興味のあるなし、好き嫌いもあるが、話は懐かしい感じで、絵が綺麗。最近の作品より線が多い感じでした。収録作品が多いので、ハッピーエンドもそうでないものもありますが、李張暗行記のような暗さはなく、綺麗な終わり方が多かった。
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[ 文庫 ]
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梁山伯と祝英台 (潮漫画文庫)
・皇 なつき
【潮出版社】
発売日: 2005-11
参考価格: 630 円(税込)
販売価格: 630 円(税込)
( 在庫あり。 )
中古価格: 1円〜
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・皇 なつき
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カスタマー平均評価: 4
梁祝は最高、桃花扇はいまいち 表題「梁山伯と祝英台」は非常に良いです。「梁山伯と祝英台」は越劇の代表作として有名になりましたが、越劇の舞台の印象も損なわない良い作品に仕上がっています。ただ「桃花扇」は時代設定を変えてしてしまったために、原作とは全然違う作品になって原作の良さが無くなっています。どうして全然違う話にしてしまったのでしょうか… ただし話がおもしろくなくても絵を見るだけでも価値のある作品です。 美しく華麗な絵のたたずまいに魅せられます 中国王朝のロマンを、美しく雅趣のあるタッチで描いた作品集。皇(すめらぎ)なつきの華麗な絵が素晴らしい。
格別、表題作「梁山伯と祝英台」に魅了されました。男を装う佳人・祝英台(しゅくえいだい)と、旅の途中で出会った青年・梁山伯(りょうさんぱく)の恋の物語。雅やかな雰囲気に満ちた絵のたたずまいが、切ない悲恋の物語と美しく溶け合っていたのが素晴らしかった。
続いて、虎を助けた男と、女に化身した虎が惹かれ合う姿を描いた「虎嘯(こしょう)」がよかった。この作品でも、登場人物の、殊に女性の髪形や衣装をあでやかに描いた作者の絵の流麗さ、美しさに魅せられましたね。うーん、とびっきりワンダフォー♪
ほかに、「貢院の鬼」「蘇州繁華録」「桃花扇」「青楼女人国」を収録。
収録作品がひとつ重なってしまいますが、作者の漫画ではほかに、『花情曲(はなのこえ)』『恋泉(れんせん) 花情曲余話』がおすすめ。 中国のロミオとジュリエット 中国で超有名な伝説のようです。「女性に学問は必要ない」といわれた時代に、学びたい一心で男装し学府へ向かった祝英台は、旅の途中で梁山伯と出会い意気投合します。
皇なつきさんの絵がとても美しく、あまり馴染みのない中国の昔の装束や日用品、建物が緻密に描き込まれていて、とても嬉しい。
この漫画は1年ほど前に読んだのですが、最近、日本僑報社からこの伝説に関する本が立て続けに3冊出ました。見つめ合う男女と蝶の表紙を見て、あれ?と思い、この漫画を読み直しました。子ども向けに世界の名作や伝記を漫画にした本がありますが、皇なつきさんの絵は大人も充分楽しめます。知らず知らずの内に中国の文化を吸収していたことに驚きました。
「梁山伯と祝英台」の他に5編収録の短編漫画集です。この本自体には、中国の伝説云々の説明はありません。
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